特集 結局 CO2ガスガンの何が良くて何が悪いのか? メニュー
国内メーカーから、小型カートリッジ式CO2ブローバックガスガンが発売され早10年あまり。
エアガンメーカー全体としては、CO2ガスガンの盛り上がりに偏りを強くかんじます。
新しいジャンルとして勢い付けたい新興メーカーと、むかし無法者達が改造CO2ガスガンで事件を起こし、トイガン業界が荒らされた過去を経験している大手老舗メーカーとで、CO2ガスガンに対する温度差が顕著に現れている様です。
長年安全性を第一に考えてきた国内メーカーにとって、CO2ガスは安全性や改造防止の観点で言えば、まだまだ腫れ物に触る思いなのでしょう。
BATONairsoftさんとCarbon8さんの新興メーカーを除く、現在販売されている国内大手老舗メーカーのCO2ブローバックガスガンは、マルシンさんが「FNファイブセブン」の1モデル(以前M1カービンのCO2ブローバックガスがありましたが、現在は生存確認できず。)、最近になってKSCさんがMK23ソーコムピストルで、KSC初のCO2ブローバックガスをモデルアップした位、と言うのが現状です。
東京マルイさん、マルゼンさん、ウエスタンアームズさんはCO2ガスガンを発売していません。(2023年現在)
それでは、現在国内で発売されているCO2ブローバック・ガスハンドガンの良いところから見てみましょう。
〇高圧なガスを利用した異次元のブローバック。
HFC134aガスの5~10倍と言われるCO2ガスを使ったブローバックは、正に強烈。
同じメーカーでもモデルにより味付けが異なるので、最大級にリコイルショックを味わえる物や、少し穏やかにされた物まで色々ですが、基本的に通常のブローバックガスガンより強力です。
私も初めてCO2ブローバックガスガン(カーボネイトM45CQPでした)を撃った時は、恐ろしい位の強烈なブローバックに、遂にエアガンもここまで来たかと感動しました。
〇CO2は地球に優しい。
詳しい事は、「特集 エアガン用ガスの今後は?」で書いていますが、現在エアガン用ガスで主流のHFC-134aガスの温暖化係数は1,430、HFC-152aガスで124。それに対してCO2ガスは1です。
「地球温暖化係数とは、二酸化炭素を基準の「1」として、放出された気体の濃度あたりの100年間の温室効果の強さを比較して表したもの。」
〇一般的なHFC134aガスを使うブローバックガスガンより、寒さに強い。
詳しい事は、「特集 エアガン用ガスの今後は?」で書いていますが、現在エアガン用ガスで主流のHFC-134aガスの温暖化係数は1,430、HFC-152aガスで124。それに対してCO2ガスは1です。
「地球温暖化係数とは、二酸化炭素を基準の「1」として、放出された気体の濃度あたりの100年間の温室効果の強さを比較して表したもの。」
〇一般的なHFC134aガスを使うブローバックガスガンより、寒さに強い。
これは寒さに対して耐性が有ると言う事では無く、元々ガス圧が高いので温度低下でガス圧が下がっても、まだ弾を発射出来るカス圧のレベルであると言う事。
ブローバックガスガンは、ガスタンクに貯めた液体状のガスを、銃の作動に必要な量だけ気化させて、その気体にしたガスの圧力で弾の発射とブローバックを行います。
「冬にガスガンが使えない」と言うのは、温度が低いと液体から気体になり難くなるので、弾の発射や作動に必要な量だけの気化が間に合わなくなり、初速の低下や作動不良を起こしてしまうから。
この表は、室温18.3度でCO2ブローバックガスガンとHFC-134aブローバックガスガンで、秒間2発の連射をした時の初速の変化をグラフにした物です。
液体が気体になる時には、周りの熱を奪う現象が起きます。(気化熱)
ヘアースプレーや殺虫スプレーを使うと缶が冷たくなる現象も同じ。
なので、ガスガンを撃てば撃つほどガスタンクは冷えていきガス圧が低下していきます。
CO2ガスは、気化熱の現象は緩やかと聞いていましたが、このグラフを見る限りはあまり違いは感じませんね。
〇高圧故の安全性。
強烈なブローバックでスライドやパーツが破損する事例は、BATONさんやCarbon8さんの企業努力で、随分減っていると思います。
CO2カートリッジのマガジンへの装着や改造防止等、色々と試行錯誤されている様ですが、高圧なだけで「怖い」と言う心理が付きまとうのも事実。
使う側も危険性を十分に理解して、正しく安全に使う気持ちが必要です。
また海外製の安全性の低いCO2ガスガンは避けた方が良いでしょう。
SNSでCO2マガジンが破裂する動画がアップされたりしますが、これも海外製の閉鎖型マガジンと言われる安全性の低い物です。
〇ガスの継ぎ足し補充は不可で、ガスが残っているとカートリッジの取り外しも出来ない。
これはサバイバルゲーマーの方には、使い難い物でしょう。
通常のガスガンなら、ガスを継ぎ足して次のゲームに備えられるし、そうしないとマガジンが沢山必要になります。
使い切らないと新しいガスに交換出来ないのも不便です。
ゲーム中にガス欠なんてしらけるし、やっぱりマガジンが多く必要になります。
残りが少ないからと、放出バルブを指で押して強制的にガスを排出するのも考え物です。
カートリッジ式CO2ガスガンは、お座敷シューター向きのシステムだと思いますね。
〇使い捨てのカートリッジが、直ぐに溜まる。
大雑把に言えば、1カートリッジで大体100発撃てるので、CO2ブローバックガスガンを100発撃つ度に金属製カートリッジのゴミが1つ発生します。
最終的にはリサイクルされるにせよ、取り敢えずかさばります。
と、良い点悪い点を上げてきましたが、CO2ブローバックガスガンはまたまだ発展途上のジャンルですので、温かく見守っていく必要があります。
マルイ製をコピーした、海外製CO2ブローバックガスガンのマガジンを輸入して販売すれば、マルイ製ブローバックガスガンをCO2化!なんて、安全性を無視した事等は止めて、メーカーやショップさん等業界全体が一体となってCO2ガスガンというジャンルを正しい方向に導いて欲しいものです。
勿論ユーザー側の安全意識も必要で、決して昔の様にCO2ガスガンを消滅させてしまわぬ様、みなさんお願いしますね~。
以下は全て、CO2ブローバックガスガンです
マルシン工業株式会社 |
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国内で最初に8cmCO2ガスカートリッジをパワーソースにした ガスガンを発売したメーカー。 加盟業界団体--STGA(全日本トイガン安全協会) |
FN Five-seveN → レビューページはこちら |
Carbon8 (カーボネイト) |
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台湾のKJworksのガスガンを国内仕様にして販売しているブランド。 株式会社ハッチが運営しています。 加盟業界団体--STGA(全日本トイガン安全協会) |
Cz75-2nd.バージョン |
M45CQP →レビューページはこちら |
M45DOC-NiteShift →レビューページはこちら |
ストライカーナイン →レビューページはこちら |
CZ P09 →レビューページはこちら |
ストライカー9S SEQUENCER →レビューページはこちら |
HELLCAT 4.3 レビューページはこちら |
L9A2 レビューページはこちら |
BATON airsoft |
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海外メーカーのエアガンを国内仕様にして、独自企画販売しています。 有限会社タニオコバとのコラボレーションでも話題になりました。 所属業界団体--JASG(日本エアースポーツガン振興協同組合) |
BT-PIT VIPER →レビューページはこちらから |
BM-9 →レビューページはこちら |
BM-45 →レビューページはこちら |
BS-HOST |
M1911A1 →レビューページはこちら |
BS-STACCATO → レビューページはこちら |
BH-USP →レビューページはこちら |
BS-COMBAT MASTER →レビューページはこちら |
BG-17 →レビューページはこちら |
SIG AIR |
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実銃メーカーSIG SAUER のエアガン販売部門がSIG AIRで 製造は台湾のVFCが担当。 国内販売の窓口はLayLaxさんが行っています。 加盟業界団体--JASG(日本エアースポーツガン振興協同組合) ←LayLaxさんが加盟 |
M17 →レビューページはこちら |
KSC |
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既存のリキッドチャージ・ブローバックガスガンモデルを改良して CO2ブローバックガスガン「システム ゼロ」シリーズが新登場。 今後の展開に期待。 加盟業界団体--JASG(日本エアースポーツガン振興協同組合) |
Mk23 SOCOM PISTOL →レビューページはこちら |
国内の組合に加盟していないメーカー、ブランド
参考程度に
TOXICANT AIRSOFT |
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情報が乏しく、まだ良く分からないメーカーさんです。 |
BUL SASⅡUltralight 3.25 →レビューページはこちら |
BUL SASⅡUltralight3.25 COMP →レビューページはこちら |