BUL ARMORYは、1990年に設立されたイスラエルの銃器メーカーで、M1911やCZ75、AR15等のクローン・カスタムを製造しています。
SASⅡ ULTRALIGHT3.25は、3.25インチバレルのハイキャパ・M1911で、アメリカのSTI社が開発したモジュラーフレーム「2011」と酷似した、金属シャーシと樹脂製グリップを組み合わせたハイキャパシティ・フレーム構造をしています。
口径は9mmがメインの、肉抜きフルートバレルの彫り込みが特徴的なコンシールドキャリーピストルです。
CO2ブローバックガスガン
可変ホップアップシステム
全長 --
重量 844g(実測)
装弾数 25発
価格 22、000円 (実売価格税込)
この銃の特徴 |
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〇実銃BUL-ARMORY製コンシールドキャリー・ピストルをモデルアップ |
〇CO2ブローバックガスガンは、寒さに強く冬でも使える |
〇コンパクトながら個性的で魅力的なスタイル |
当サイトでは、スライド又はフレームがメタル製のブローバック・ガスハンドガンは、法的にグレーゾーンのためレビューしていません。(ハイキャパの様に、フレームのシャーシのみが金属なのはOK)
国内の業界団体に加盟していないメーカーのブローバック・ガスハンドガンも、安全性の面から積極的には紹介していませんが、今回のBUL SASⅡはとても気になりますし、業界団体には未加入ながら樹脂製ボディと言う事でレビューしました。
と言ってもTOXICANT AIRSOFTなるメーカーの事が全く分からず、今回は闇雲です。
以前はWELLPRO AIRSOFT社がSASⅡを販売していたのが、TOXICANT AIRSOFTに変わって2022年7月からTwitterがが開設されている・・・と言う事位しか分かりません。
以前からエアガン用カスタムパーツを製造販売しているみたいなので、マニアの方は良くご存知かも知れませんが・・・ね。
で、早速レビューを始めると、 商品が入っているケースは、とてもしっかりしていて綺麗で日本的ですが、中を開けてみると初速計測の紙以外は、説明書等の紙物が一切ないというワイルドさ。
BUL SASⅡはハイキャパながらとてもコンパクトで、マルイ製ハイキャパ5.1と比べると小ささが良く分かります。
ただCO2マガジンがフルサイズで、ニョキッと出ているのが残念。
細かく外観を見ていくと、強化ナイロン樹脂のスライドは、例えばバトン製CO2ガスハンドガンほどザラザラした表面ではなく、カーボネイト製ほどツルリともしていなく、程よくザラッとした質感です。
刻印類は、グリップ部を除けばプリントとレーザー刻印ですね。
メタル製シャーシのエッジ部分や各パーツの塗装はかなり弱い様で、少し使っただけで既に剥げが見られる部分があります。
まあ、海外製エアガンでは、あるあるの普通な事ですが。
実銃SASⅡ Ultralightは幾度となくモデルチェンジされてるみたいで、YouTubeで検索してみても細かく仕様の違うSASⅡばかりが見られますが、前後でピッチの違うスライド・セレイション仕様に絞って探してみると、このエアガンにそっくりな実銃も出てくるので、再現性は高い様です。
特徴的なフルート(肉抜き溝加工)が彫り込まれた3.25インチ・バレルも、ステンレスの削り出しでリアルに美しく再現されています。
ただ、ショートリコイルがキャンセルされているのは残念。
マズルを覗いてみると、ライフリングの再現は無く、少し奥にインナーバレル先端が見えます。
インナーバレルは、色からして真鍮製でもなければアルミ製でもない様な・・・、もしかしてステンレス製?
チャンバー・カバーもフルート加工されていて、ステンレスのリアルな質感が良い雰囲気です。
スライド上面も、肉抜き加工のセレイションが施されてますね。
フロントサイトは、ドブテイル(スライドに彫られた、台形の溝にはめ込む形式)の集光タイプなのですが、ガスカートリッジを僅か2本程撃った所で緩んで外れ落ちました。
フロントサイト側に、ピンの様な物が刺さっているのですが、これが抜けたのかな?
やはり激しいCO2のリコイルショックには耐えられなかった様で、フィールドで使用される方は、緩み防止策をしておかないと紛失の可能性大です。
リアサイトは背面(射手側)に反射防止のセレイションが施されていますが、ドットは有りません。
一見すると、上下左右の調節が出来るフルアジャスタブル・タイプな感じですが、上下用のネジを緩めてもサイトは動きません。
ネジを外して内側を見てみると、たぶんここに有ったであろうバネが無い様ですね。
激しいブローバックの繰り返しで、ネジが緩んで吹き飛ぶのを恐れて、リアサイト自体はガッチリ固定する方を選んだのでしょう。
ブローバック中にネジが外れたら、リアサイト自体が破損しかねませんからね。
左右の調節は、マイナスドライバーを使ってスムーズに出来ます。
スライドストップ・リリースレバーは、スパー部分が後方に延長されたロングタイプで、グリップしている指での操作がとても楽です。
サムセイフティは片側のみで、こちらはまだ馴染んでないためか、動きが渋いですね。固いです。
インターチェンジャブルタイプ・トリガーやマガジン・リリースボタンはピカピカのシルバーメッキです。
デルタハンマーやビーバーテイルから連なるグリップセイフティもシルバーメッキで、ステンレス製チャンバーの落ち着いた耀きとのギャップがなんとも・・・。
フレームのダストカバー部分には、やや短いながらアンダーマウントレイルが装備されていて、小型のフラッシュライトなら綺麗にはまりそうです。
下から見ると、実銃通り生産国とシリアルナンバーが刻まれています。
MADEとISRAELの間に「IN」が無いですけどね。
グリップは、スパンと切り落とされた様に短くカットされていますが、CO2ガス用マガジンはフルサイズ・タイプで、しかもマガジン・バンパーまで装備されている物が1種類しかないので、グリップに対して随分飛び出した感じになります。
TOXICANT AIRSOFT製SASⅡ ULTRALIGHTは、リキッドチャージ・ガスタイプも発売されていますが、そちらはグリップに合わせた長さのマガジンが附属している様です。
まあ、CO2の場合は、CO2ガス・カートリッジを装着するので、ある程度長いスペースが必要なので仕方が無いですね。
CO2カートリッジの装てんは、マガジン・バンパーとカートリッジ押し込み用のフタを外して、マガジン底部から装てんします。
マガジン・バンパーがフタを締め上げる為のネジ回しになっているので、最後にガスが漏れる音がしなくなるまでフタを締めれば完了です。
六角レンチ等の工具がなくてもフタが締められるのは便利ですが、バンパーだとドライバーやレンチ程にはスムーズに回せません。
CO2マガジンは一見、カートリッジの装てんスペースが密閉される、ちょっと危険な閉塞構造型ぽかったのですが、よく見るとガスが漏れ出た場合にガスが外に抜ける様に通路が備えられていて、密閉にならない構造にしてあります。
と、ここで集弾性テストをしていましたが、射撃中に突然スライドが破損してしまいました。
CO2ガスハンドガンの樹脂製スライド破損については、カーボネイトさんでもバトンさんでもご苦労されてますから、今回もある程度覚悟はしていたものの、やはり実際にスライドが吹き飛ぶとショックですね。
慌てて購入したショップに連絡すると、直してもらえるとの事で一安心。
という事で、直って帰って来るまでレビューはストップになります。
あしからず・・・。
で・・・10日程で修理から帰ってきました。
外観はスライドのレーザー刻印の部分が、白くて明るい文字に変わってました。
早速ガスカートリッジを装着して、試し撃ちをすると・・・。
空撃ちだと、最初の時より少し弱いブローバックかな?位でしたが、弾を装てんして撃ってみるとHFC134aガスを使う普通のブローバックガスガン並みにリコイルショックが抑えられた撃ち心地です。
まあ、一年で一番寒い季節で、ガスガンには厳しい気温の中で、それ位で撃てるだけでも有難いか。。
でも、きょっ去勢されて帰ってきたのかなあ~?・・・・。
大人しくなったブローバックにはガッカリですが、空撃ちと弾が入っている時とで随分ブローバックの強さが変わる事もビックリです。
まあ、リコイルショックが弱められた事はしょうがないですかねえ。
短期間でスライドを強化する事なんて不可能ですから、ならばブローバックを弱くするしかスライド破損から逃れる方法は無さそうですし。
通常分解してみると、リコイルスプリングアッセンブリーにリコイルショックを吸収するための大きなラバー製Oリングが3個も取り付けてありました。(破損した時の写真を見ると、小さいOリングが1個嵌めてある様な)
3個は多くないですか?
リコイルスプリングアッセンブリーは、実銃同様のデュアル・スプリングタイプです。
コンパクトなのに、844gもある重量はずっしりしてますし、塊感があってとても良い質感です。
CO2ブローバックガスガンならではの強烈なリコイルショックは味わえなくなりましたが、冬でも使えるアドバンテージは健在です。
ガスカートリッジ1本で6マガジン弱(150発弱)撃てる、燃費の良さも光ります。(普通は100発位です)
弾の飛びも素直ですし、3.25インチの短い銃身ながら集弾性もまずまずです。
マガジンがチト長いですが、コンパクトなハイキャパは面白いですよ。
リキッドチャージ・ガス用のマガジンを買って、コレクションにするのも良いかも。
距離 10m 半径2cm刻みの円(横幅A4サイズ)
0.20gBB弾 10発
SASⅡ ULTRALIGHT | 18.4℃ 46% |
0.20gBB弾 平均初速 | 74.1m/s |
1発目 | 75.3m/s |
2発目 | 74.0m/s |
3発目 | 74.2m/s |
4発目 | 74.2m/s |
5発目 | 73.0m/s |
0.20gBB弾の初速は、適正ホップ時の数値です。