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〇実射性能[/st-midasibox]
それまでアメリカの散弾銃の売り上げにおいて、ウインチェスターに負けていたレミントン社がウインチェスターと同じ様に、12ゲージ仕様をメインにし、ショットシェルの排出を銃の横から出来る様に開発した物がレミントンM31で、1931年から製造がはじまりました。
アメリカ軍にも配備され、第二次世界大戦で活躍しましたし、民間での人気もたかくウインチェスターM1912とトップ争いをするほどになっていました。
1979年にスタートしたアクション刑事ドラマ「西部警察」で、大門役の渡哲也が撃ちまくっていたのが、レミントンM31です。ドラマが終盤になるころにはスコープ付けて狙撃したりと、めちゃくちゃになってましたが。
しかしながら、それでもウインチェスターを越えられないレミントン社が、M31よりコストダウンしながら、より耐久性と信頼性を高めたM870を1951年に開発しました。
レミントンM870は安価で信頼性があり、他社を圧倒する数のバリエーションやオプションパーツによる拡張性の高さが売りで、現在でもポンプアクション式ショットガンの定番モデルとして、多くの分野で使われつづけています。
ライブシェル式ガスショットガン
固定ホップアップシステム
全長 665mm
重量 2015g
装弾数 5発(シェルは3発付属)
価格 28,380円 (税込)
マルゼンのM870はショットシェルをマガジンチューブに装てんして実銃と同様のポンプアクションを楽しめる、エアガン界でも希少なライブシェル式のガスショットガンです。
そのリアルアクションを求めて人気は高く、いつも再販待ち状態が続く息の長いエアガンです。
マルゼン製M870のバリエーションは数種類あるのですが、現在その中で唯一ストックレスモデルなのが、このグリップバージョンです。
ストックの無いコンパクトタイプなのですが、銃身長はスタンダードバージョンと同じなので、スタンダードバージョンの全長925mmに対してグリップバージョンの全長は665mmと、260mmほど短い位です。
外観はアウターバレルとレシーバーがツルンとしてマットなプラスチック製。
フォアエンドとグリップはファイバー樹脂で、マルゼンさん独特の質感です。
マガジンチューブは金属製ですね。
バレル右側の刻印を見ると、「REMINGTO ARMS」の文字が・・・。
レミントンのNが抜けてて、レミントになってます。これは大人の事情ってやつですね。まさか忘れた訳ではないでしょう。
まあ、全体的に刻印はマルゼンさん仕様です。
刻印にある「ウイングマスター」は、バリエーションの豊富な実銃レミントンM870の基本モデルになります。
アウターバレル左側の刻印「12GA.FOR23/4OR SHORTER SHELLS」は、実銃での使用出来るショットシェルのサイズを表したもので、最初の12GAは12ゲージを指しています。
ゲージとは、英国から始まったショットガンの口径の表示方法で、1ポンド(約453g)の鉛の球と同じ銃身の口径を「1番」と定めました。1ポンドの半分の重さの鉛の球と同じ口径が「2番」・・・・・と小さくなっていき1/12ポンドの鉛の球と同じ口径(18.4mm=0.729インチ)が「12番」=12ゲージになります。
12ゲージは世界で最も多く使用されている口径で、クレー射撃等でもよく使われます。
口径に対するショットシェルの全長には規格があり、12ゲージでは23/4インチが標準です。
標準より長い3インチの物とか短い物もあります。
3インチ対応のショットガンで23/4インチのショットシェルは撃てますが、標準23/4インチ
仕様のショットガンで、それより長いショットシェルは撃てません。
(撃てるけどチャンバーより前方に出てしまうため、破損の危険性があります。)
なので、このM870のアウターバレル左側の刻印の意味は、12ゲージ・23/4インチ標準かそれよりも短いショットシェルを使え、になります。(まあ、実銃での話ですが)
で、実際マルゼン製M870用のショットシェルを測ってみると 約18.3mm×59.5mmと実銃のショットシェルサイズ 大体20mm×70mmに比べると、やや小さいサイズになっています。
これは実銃のショットシェルを装てん出来なくするためなんですかね?
ショットシェルにはBB弾装てん用の穴が上から下まで貫いていて、BB弾がこぼれ落ちない様に上下にパッキンがはめてあります。そこにBB弾を一列に1~3発装てんします。(メーカー推奨数)
BB弾はショットシェル上部から一列に装てんするのですが、頑張れば9発装てん出来ます。
10発だとショットシェルに綺麗に収まらず上か下に少し出てしまうので9発ですね。
ただ9発も入れてしまうと、まともに飛ぶかどうか?
BB弾を装てんしたショットシェルは、レシーバー底部のローディングポート(ショットシェル給弾口)からマガジンチューブに装てんするのですが、このグリップバージョンには「+1」と言う製品名の通り、ショートタイプのエクステンション・マガジンチューブが装備されマガジンチューブが延長されているので、マルゼン製の基本モデルM870ブラックバージョンよりマガジンチューブの装弾数が1発増えて5発になっています。
チャンバーにショットシェルを装てんしておけば、合計6発装備できるのでよりポンプアクションを楽しめますね。
ショットシェルの素早い装てん方法は色々ありますが、最近興味を持っているのがクワッド・ロードです。
写真の様なショットシェルを2列に装着出来るシェルキャリアーから、ショットシェルを4発掴んで、2発づつスライドさせて銃に装てんする方法なのですが、映画「ジョンウイック・パラベラム」で主人公のジョンウイックが、素早い操作でTTIベネリM2にショットシェルをクアッドロードで装てんし、敵をバッタバッタと倒していくシーンが思い浮かびます。
ジョンウイックを演じたキアヌ・リーヴスは、TTI(Taran Tactical Innovations)のタラン・バトラーからクアッドロードを含む射撃訓練をみっちり受けたそうな。
youtube等で検索すれば、色々なショットシェルの装てん方法を紹介している動画があるので、挑戦してみるのもライブシェル・ショットガンの楽しみ方のひとつですね。
youtubeにありました実銃のクアッドロード集をどうぞ
フォアエンドを引くとボルトが後退し、撃ち終わったショットシェルが排出され次のショットシェルがマガジンチューブからマガジンポート下部に飛び出します。
引いたフォアエンドを戻していくと、シェルキャリアーがショットシェルを上に押し上げボルトが前進しショットシェルをチャンバーに押し込んでいきます・・・・と、普通はこうですが、マルゼンさんの場合は違います。
シェルキャリアーに押し上げられたショットシェルは、もうその場から動きません。
ボルトに押されて前進してる様に見えますが、実はボルトふうのボルトカバーに包まれて隠れているだけです。
チャンバーは無い、と言うかエジェクションポートがチャンバーになっていると言うか。
なので撃ち終わってフォアエンドを引くとボルトカバーが開き始め、開ききった所でショットシェルがはじき出されます。
まあ、見た目には普通にチャンバーに入って、出て来る様に見えるんですけどね。
レシーバー上部やアウターバレル上部にサイトはありません。
あると言えば、レシーバー上部のチェッカリングが入った溝ぐらい。
それでも、ある程度狙いを付ける事はできます。
まあ、ライブシェル式のショットガンですから、これ位で事足りるかも。
下手にサイトを付けるより、これ位視界が開けてる方が散弾銃らしくて良いですよね。
フォアエンドはファイバー樹脂で剛性感はありますが、やっぱり雰囲気的には木製が良いかな。
フォアエンドとレシーバー内部の機関部を結ぶアクションバーは金属製で両側にあります。
なんか若干錆が出てきてますう。シクシク。
フォアエンドを引いて戻すとフォアエンドはロックされて、トリガーを引いて撃つまではもう引けなくなります。
しかしトラブルとかで、撃たずにチャンバー内の(チャンバーは無いけど)ショットシェルを取り出したい時等は、アクションバー・ロックをレシーバー方向に押し込めばロックを解除出来て、フォアエンドを引くことが出来る様になります。
トリガー後部にはクロスボルト式のマニュアルセイフティのボタンがあります。
銃左側から押し込むとセイフティになり、トリガーがロツクされます。
反対側からボタンを押せば、解除になります。
セイフティでもロツクされるのはトリガーのみで、フォアエンドは操作出来ます。
ファイバー樹脂製のグリップ上部の大きな穴は、フォールディングストック用の物で以前はフォールディングストック・バージョンもラインナップされていたのかな?
ヤフオクでもフォールディングストックのみが出品されてる事もあるので、興味ある方は探して見て下さい。
スリング(肩掛けベルト)用のスリングスイベル(スリング取り付け用輪っか)は、エクステンションマガジンチューブの取り付け部分とグリップ底部にあります。
BB弾発射用のガスタンクはグリップ部分にあり、ガスハンドガンのマガジンの様に脱着が出来ます。
でもまあ、寒い時期にタンクを温めたいとか、タンクが壊れて修理に出したい時等は便利ですが、通常時はあまり外せるメリットはないかな?
グリップにタンクを装着したままでもガスの注入は出来ますし、タンクにガスが入っている状態でタンクをグリップから外すと、バルブが外れる瞬間にかなりの量のガスが抜けます。
なんでこんなに!?と言う位抜けます。
逆にタンクを装着する時は、全く抜けないんですけどね。
ショットシェルを装てんしてフォアエンドを操作した時の「ガチャコン」て言う金属音を聞いただけで、至極のひと時。
この音を聞くためにマルゼンM870を手にしていると言っても過言ではありません。
ジョンウイックを真似てクアッドロードを練習してるものの、なかなかスムーズには出来ませんが、ショットシェル装てんも奥が深いですよ。
ショットシェルを装てんしてる時も「これこれ!」って思っちゃいます。
ショットシェルは3発しか付属していないので、マルゼンM870を購入の際には是非同時に、予備のショットシェルも買った方が良いです。
同じライブシェル式のマルゼン製M1100はブローバックガスガンなので、射撃時は派手なブローバックで迫力があるのですが、M870の発射音は「パスッ」っとショボい音なのはしょうがない所。
でもM870はポンプアクションが楽しめますし、まあどっちも面白いですね。
弾の飛びは、0.20gBB弾1発仕様でもホップアップはやや弱く、山なりな飛びなので初速は普通のガスガン並みですが、飛距離は短いですね。
集弾性も1発仕様なら纏まっていますが、複数弾にすると途端にばらけてしまいます。
まあ、ショットガンだから当然ですが。
やはりメーカー推奨の3発位までが実用域かな。
近接戦闘なら強いかも。(ショットシェルは散乱しますが)
9発仕様だと、手にBB弾を握って投げた位になります。まあ白兵戦レベルだと有効か?
なるべく遠くに飛ばしたい場合は0.12g等の軽いBB弾を使うのも手です。
まあ、お座敷シューターなら間違いなく最高のアイテムですがね。
M870-GV+1 | 24.9℃ 60% |
0.20gBB弾 平均初速 | 76.6m/s |
1発目 | 79.8m/s |
2発目 | 72.4m/s |
3発目 | 75.3m/s |
4発目 | 77.6m/s |
5発目 | 78.1m/s |
距離 8m 2cm刻みの円 0.20gBB弾 6発
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