BUL Armoryは1990年に設立された、イスラエルの銃器メーカーです。
シューティングマッチ用やコンパクト・キャリーピストルとして、M1911やCZ75のクローン、PCCを製造しています。
SASⅡはM1911のハイキャパタイプで、競技用からコンパクト・タイプまでバリエーションも豊富に用意されています。
Ultralight3.25は、9mm口径3.25インチバレルのコンシールド・キャリーピストルですが、このCOMPモデルはコンペンセイターとドットサイトを装備したタクティカル仕様になっています。
CO2ブローバックガスガン
可変ホップアップシステム
全長
重量 883g
装弾数 25発
価格 25,000円 (税込実売価格帯)
この銃の特徴 |
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〇BUL SASⅡにコンペンセイターとドットサイトを装備したモデル |
〇寒さに強い、CO2ブローバックガスガン |
〇個性的デザインのハイキャパ・ガバメント |
最初にお伝えしておきますが、このCOMPモデルは先にレビューしているスタンダードモデルと同様にファーストロッドで、同様にスライド破損が起こり修理されて帰ってきた銃なので、セカンドロット以降とは仕様が違うかも知れませんので、ご了承ください。(破損対策が施されていればの話)
スライドは強化ナイロン樹脂製で、艶の無いザラリとした質感がメタル製シャーシとの相性も良く雰囲気は良いです。
スライドとシャーシにある刻印は、プリントとかレーザー刻印ですが、実銃もこんな感じなのでリアルかと言えばリアルです。
スライドを引くと、ショートリコイルした後に、綺麗にフルート加工されたステンレス製アウターバレルが拝めます。
ん~、スタンダードモデルはショートリコイルしなかったのに、何故COMPモデルはショートリコイルするのか?普通ならスタンダードモデルがショートリコイルして、COMPモデルがオミットでしょう。
後で分解して比べてみませう。
アウターバレルは、2ピース構造のスレッデッドバレルで、バレル先端は14mm逆ネジが施されていてメタル製コンペンセイターが装着され、イモネジで固定されています。
ならばと、細身のサプレッサーを装着してみましたが、スライドを引いて操作してみると、作動中にスライドやリコイルスプリングアッセンブリーと干渉してダメでした。
取付け部分に、細く延長出来るアダプターの様な物があれば干渉しないかも。
フロントサイトは、ドブテイル式(スライドに彫られた台形型の溝にはめ込むタイプ)の集光サイトで、視認性は良いです。
スライド上面も肉抜き加工され、ステンレス製チャンバーカバーも実銃のチャンバー同様にフルート加工が施されています。
スライド・リアに搭載されているのは、SHIELD SIGHTS社 RMSタイプのレプリカ・ドットサイトで、簡易アイアン・リアサイトの形状もデザインされていて、電池切れ等でドットサイトが使えない場合でも、エイミング(狙いをつけること)する事が出来ます。
ドットサイトは、実物と同様に自動調光タイプなのですが、あまり調整してくれてるとは感じませんね。
レンズもコーティングの青味が強いです。
センサーを塞ぐとドットは消灯するので、使用しない時はカバーをはめます。
電源のボタン電池は、実物と同じ様にスライドからドットサイト本体を取り外さなくても交換する事が出来ます。
小型のマイナスドライバー等を隙間に刺して、ホルダーを少し引き出してから引っ張ればホルダーごとボタン電池が出てきます。
ボタン電池は、CR-2032を使用します。
マウントレイル底部の刻印も、MADEとISRAELの間に「IN」が無いですがリアルです。
マウントレイルは、しっかり長さを確保したデザインで、思いのほか装着出来るアイテムも多そうです。
インターチェンジャブル・トリガーやマガジン・リリースボタン、デルタハンマーにグリップセイフティから繋がるビーバーテイルも、テカテカのシルバーメッキ。
これって一般受け良いのでしょうかね?
個人的には、地味でも艶がないシルバーの方が好みなのですが。
スライドストップ・リリースレバーは、スパー部分が後方に延長されたロングタイプで、操作し易いです。
サムセイフティは片側のみの、スタンダード・タイプ。
SASⅡCOMPのグリップは、スタンダードモデルよりマグウエルのサイズ位に長く、見た目もそうですが、実際のマガジン操作時にもマグウエルは安心感があります。
CO2マガジンの装弾数は25発。
マガジン・フォロアーを指で下げながら、マガジン・フォロアーのスリットが広くなっている部分からBB弾を装てんします。
CO2カートリッジはマガジン底部から装てんし、マガジン・バンパーがねじ回しになっているので、フタの出っ張りとマガジン・バンパーの溝を合わせて締めていきます。
途中ガスが漏れる音がして、その音が止まったら装着完了です。
工具が無くてもガスカートリッジが装着出来るのは便利ですが、マガジン・バンパーはちょっと回し難いですね。
カートリッジの装着スペースは、一見密閉タイプですがガスを逃がす溝が備わっているので、トラブル時でも安心です。
ホッフアップの調整はフレームからスライドを外して行います。
マガジンを外してから、スライドストップ・リリースレバーのフック部分とスライドの窪みがある部分が合う様にスライドを引きます。
次にスライドストップ・リリースレバーを手前に引き抜けば、スライドが前方に抜けます。
チャンバー底部にホッフアップ調整ダイアルがあるので、回して調整します。
さて、前出のショートリコイルするとかしないとかですが、スライド内部を比べてみるとSASⅡCOMPは、チャンバーカバーにはめ込まれているチャンバーユニット部分が前後に可動するスペースが確保されていて、これでショートリコイル出来るのかと。
SASⅡスタンダードモデルの方は、動けるスペースは無く、ほぼ固定されています。
スライド破損前は、これぞCO2ブローバックガスガンと言う強烈なリコイルショックでしたが、修理されて帰ってくるとそこそこなリコイルショックに去勢されていました。
しかも度々、強かったり弱かったりの不安定な撃ち心地になります。
まあ弾を撃ち出す方に影響は無い様ですが、幻滅してしまいますよねえ。
これはスライド破損を防ぐための応急処置の副作用だと思いますので、ロットが変われば良くなっているかも知れません。
集弾性は、銃身の短さを思えばそれなりで、初速も普通に出ています。
ブローバックに使うガスが絞られて消費が少ない影響か、連射時の初速の落ち込みが少なく、カートリッジ1本で150発程撃てて燃費も良いのは、嬉しいです。
作りの甘いドットサイトとか、全体的なクオリティは今一つですが、ガバ好きなら見ただけで欲しくなるスタイルは魅力的。
リキッドチャージガス・タイプの、ピッタリ・マガジンも気になりますし、今後要チェックのメーカーです。
距離 10m 半径2cm刻みの円(横幅A4サイズ)
0.20gBB弾 10発
BUL SASⅡ COMP | 19.6℃ 43% |
0.20gBB弾 平均初速 | 73.0m/s |
1発目 | 72.8m/s |
2発目 | 71.8m/s |
3発目 | 73.8m/s |
4発目 | 72.5m/s |
5発目 | 74.2m/s |
0.5秒間隔で連射した時の初速変化のグラフですが、初速の落ち込みは少なく優秀。