ANGSTADT ARMSはアメリカ・ノースカロライナに拠点を置く銃器メーカーで、拳銃弾を使用するSMG、現代的に言えばPDW(Personal Defense Weapon)を警察等の法執行機関や民間向けに供給しています。
民間向けだと、PCC(Pistol Caliber Carbine)と言う呼び方になるかな。
ANGSTADT ARMS UDP-9は、AR-15スタイルながらグロック互換マガジンで9mm又は45ACP弾を使用する、コンパクト・カービンです。
セミ・フルオートG3電子トリガー搭載電動ガン
可変ホップアップシステム
全長 663mm(伸長時755mm)
重量 2,630g
装弾数 90発
価格 42,350円 (税込)
この銃の特徴 |
---|
〇EMGとS&Tのコラボによる、ANGSTADT ARMSライセンスモデル |
〇磁気センサー式G3電子トリガーを搭載 |
〇ハイトルクモーターと強化駆動パーツ装備でレスポンスと耐久性を両立 |
S&T/EMG UDP-9は、ANGSTADT ARMSの正式ライセンスを持つアメリカのEMG社とS&Tがコラボしたフルメタル電動ガンで、6インチ、7.5インチ、10.5インチのバリエーションがあり、加えて極短モデルのSCW-9 4インチモデルがあります。
それぞれのモデルには、ブラック色とTANカラーの2種類が用意されています。
今にして思えば極短4インチモデルも面白かったのかな~?と頭をよぎりましたが、今回はサバゲーでもオールラウンドに活躍出来そうな10.5インチモデルをレビューします。
最近はナイロン強化樹脂素材のエアガンも増えてきて、全身がプラスチック製の電動ガンでも剛性的には問題無いくらい丈夫に作られていますが、やっぱりフルメタルの電動ガンはひと味違いますね。
ヒンヤリとした感触に剛性感と塊感を感じます。
その代わり重量は増すので、サバゲー等では軽い方が良いと言う方もおられるでしょうが、SR-15系電動ガンならフルメタルが断然リアリティを感じます。
このUDP-9も正式ライセンス品という事で、刻印類も含めてリアルな電動ガン(まあストック周りは?)ですが、元々実銃も派手な刻印は無いので、見た目はスッキリした印象です。
このS&T製UDP-9は、ストックを収納すると、ワイヤーストックタイプの様にレシーバー左側にストック・アームがニョキッっと出てきます。
レシーバー右側は刻印類も含めて、とても忠実に再現されています。
SR-15のスタイルを持ちながら、エジェクションポート・カバーとボルトフォアードアシストノブはキャンセルされていて、エジェクションポートも拳銃弾に合わせた小ぶりな物にされています。
ダミーボルトのカバーには、ANGSTADT-ARMSのマークがきちんと入ってますし、特徴的な大きくて四角いマガジン・リリリースボタンと、そこから延長された小ぶりなリリースボタンもリアル形状です。
この小ぶりなボタンは、グリップしている右手の人差し指が無理なく届く位置にあるので、非常に押し易く便利です。
セレクターはアンビ(両側)タイプで、右側のセレクターは「FIRE」位置にした時にグリップしている指と干渉しない様に、レバー部分が半分程えぐれています。
トリガーはスタンダードな形状ですが、トリガーガードは実銃と同じくトリガーガード内側が広くなる様な形状で、カスタム感を演出しています。
グリップはマグプルタイプで、体に引き寄せやすくCQBで有利と言われている、角度のあるタイプです。
9インチのハンドガードは8角形で、トップ以外にはM-LOKの穴が開けられています。
ハンドガード先端下部には、滑り止めのチェッカリングが施されたM-LOK仕様のハンドストップが装備されているので、ハンドストップ部分を何処かに当てがって銃を固定するのも容易です。
アウターバレルは、ハンドガードと接触がないフリーフロートで、ハンドガードの影響を受けません。
アウターバレル先端に装着されているフラッシュハイダーを外すと14mm逆ネジ仕様になっているので、各種対応するアクセサリーが装着出来ます。
写真はマルイ製ショート・プロサイレンサーです。
ハンドガード先端からレシーバー後部までは、マウントレイルが一直線に伸びていて、アイアンサイトが鎮座しています。
アイアンサイトは、BigDragon TROYタイプのロック付きフリップアップ式で、フロントサイトは工具を使って上下の、リアサイトは手でダイアルを回して左右の調節が出来ます。
またリアサイトは、ビープホールをシーソーの様に前後に倒して、近接戦闘用と遠射用のビープホールを切り換える事が出来ます。
S&T UDP-9で最も特徴的なのがストック部分でしょう。
ブァッファーチューブと言うかストックチューブは、一般的な円形ではなく楕円形で、テレスコピック(伸縮式)ストックのアームが左側1本のみで、その先端に小型のメタル製バットプレートが装着されているとてもシンプルなスタイルです。
ストックは6ポジションで、伸ばす時はバットプレート部分掴んで、そのまま引っ張れば伸ばせます。
それは荒っぽいと感じる方は、ロック解除ボタンを押しながら引っ張れば優しく引けます。
収納する時は、ロック解除ボタンを押しながら縮めます。
ハンドガードの根元付近両側と、ストックチューブ根元の右側にはQDスリングホールが施されているので、QDスリングを簡単に装着する事が出来ます。
マガジンはグロックタイプの90連ノーマルマガジン。
実銃もグロック互換マガジンを使用しているので、マルイ製ブローバックガスガンのグロック用50連マガジンとサイズを比べてみました。
若干S&Tの方が太い感じです。まあ、比べてもあまり意味無いかな。
チャージングハンドルは、大型のアンビタイプが装備されています。
チャージングハンドルを引くと、エジェクションポートのダミーボルトカバーが後退して、同軸ホッフアップ調整ダイアルがみえます。
チャージングハンドルのテンションは、割と強めですがダミーボルトカバーのホールドオープン機能はありません。
ストックチューブのエンドキャップ中央部分を押すと、ロックが解除されてキャップが外れるので、ストックチューブ内に7.4Vリポバッテリーを収納します。
ストックチューブが楕円形なので比較的太いバッテリーも入りますが、奥行は以外に深くありません。
コネクターはミニタイプです。
ショップの商品説明によるとメカボックス内は、アルミピストンヘッド等強化パーツで耐久性アップし、ハイトルクモーターでキレのあるレスポンスを実現! してるらしい。
確かに7.4V25Cリポバッテリーで、フルオート射撃のサイクルを計測してみると、秒間15~16発程と、そこそこ早い。
ただセミオート射撃だとキレが良いね~と言う程ではなくて、まあ素早いトリガー操作をしても電子トリガー搭載なだけにセミロックは起こしませんが、追従性はそれなりですね。
作動音も、他のS&T製品に比べて賑やかな感じがします。
トリガーは、ややショートストロークなセッティングで操作感は良いです。
弾の飛びは、初速が高めのセッティングなので勢いがありますが、ホップを強くしていくと飛びの終盤で右に曲がり始めます。
12mの集弾性でも落ち着きが無く乱れがちでした。
縦に乱れてるのでホップパッキンのせいなのかな?
ん~実銃のUDP-9からしてMP5の跡目狙いな物ですから、近接戦闘でSMG的に戦えればOKなのかな。
実売価格だとコストパフォーマンスは最高なので、フルメタルの剛性感が好きで、CQB用をお探しなら候補に如何。
距離 12m 半径2cm刻みの円(横幅A4サイズ)
0.25gBB弾 セミオート10発
S&T/EMG UDP-9 | 18.8℃ 41% |
0.20gBB弾 平均初速 | 89.3m/s |
1発目 | 89.9m/s |
2発目 | 87.9m/s |
3発目 | 89.7m/s |
4発目 | 89.6m/s |
5発目 | 89.4m/s |
S&T/EMG UDP-9 | 20.4 ℃ 45% |
0.25gBB弾 平均初速 | 82.5m/s |
1発目 | 82.7m/s |
2発目 | 82.6m/s |
3発目 | 82.5m/s |
4発目 | 82.5m/s |
5発目 | 82.4m/s |
0.20g、0.25gBB弾の初速は、それぞれでの適正ホップ時の数値です。
7.4V25Cリポバッテリーでの、フルオート射撃サイクルは、秒間15~16発程度。