この銃を初めて見て、Zhukov(ジューコフ)って何?と思ったのは私だけではないはず。
検索すると一番に出てくるのは、ゲオルギー・ジューコフと言う名のソビエトの英雄らしき偉い方。
ならば、ジューコフさんが愛用したAKの事か?
しかし1896年生まれのジューコフさんが愛用した銃にしては、形がモダン過ぎるな?と更に検索していくと・・・・
なんとアメリカのマグプル社の製品に「ZHUKOV-S Stock」と言う、今回のCYMA AK Zhukovにそっくりなストックがウエッブ・カタログに載ってました。
そうと判ってから全身を見渡すと、ん~確かにマグプル臭が凄い。
更に探ると、どうやらアメリカのCentury Arms社が製造した「RAS47SF」と言う、コピーAKのマグプル装備モデルをエアガンにモデルアップした物らしい。
なんともレアな銃でした。
セミ・フルオート電動ガン
可変ホップアップシステム
全長 735mm(伸長時925mm)
重量 2,790g
装弾数 600発(ゼンマイ給弾式)
価格 28,600円 (税込)
この銃の特徴 |
---|
〇アメリカのCentury Arms社製コピーAKを電動ガンでモデルアップ |
〇マグプルでドレスアップされたモダナイズドAK |
〇コスパが良くて、ベーシックな作動性 |
今回のAK Zhukovは、スポーツラインの廉価モデルなので主要パーツはナイロンファイバー樹脂製でレシーバーやレシーバー・トップカバー表面はギラギラとした質感なのですが、セレクターやチャージングハンドル等の可動部分等、金属製パーツが比較的多いなのは良いですね。
ライバルS&Tさんの、同じ価格帯スポーツライン・モデルと比べても、全体的な質感はCYMAさんの方が良い様に感じます。
まあ、「どんぐりの背比べだ!」って言われれば、まあそうですが。
レシーバー・トップカバーは樹脂製ですが、その上面に装備されるマウントレイルとレイル先端にある簡易的リアサイトは金属製で、マウントレイルにはガイドナンバーも施されて、ちょっとだけ上級感を味わえます。
レシーバー・トップカバー先端がヒンジ構造でレシーバーに固定されているので、マウントレイルに光学機器を乗せてもトップカバーがグラグラする事は無いです。
アウターバレルは金属製ですが、フロントサイトは樹脂製で附属のアジャストツールを使って上下の調整をする事が出来ます。
マズルには、コスタ撃ちで著名なクリス・コスタ氏が使用している事で有名な、LANTAC製Dragonタイプのマズルブレーキが装着されています。
こちらは残念ながら樹脂製。
固定しているイモネジを緩めて外せば、14mm逆ネジ仕様になっているので対応するマズルアイテムが装着出来ます。
写真はマルイ製ショートタイプ・プロサイレンサー。
ハンドガードは、マグプル社ZHUKOVタイプで左右と底面にM-LOKの穴が施されています。
まあ、厳密に規格通りのサイズかは判りませんが、一応M-LOK対応アイテムは取付け出来ました。
ストックもマグプル・Zhukov-S Stockタイプ。
やや固めのストック・リリースレバーを押せば、5段階の長さ調節が出来ますし、ストック・ロック解除ボタンを押せば、ストックを右側に折り畳む事も出来ます。
ストック左面には根元部分とバットプレート部分にQDスリングホールが施されているので、QDスリングが簡単に取付け出来ます。
バットプレート部分はラバー製で、滑り難くなっています。
セレクターは金属製で動きはスムーズです。
マガジン・リリースレバーからトリガーガードにかけても金属製で、剛性感あります。
グリップは、マグプルMOE AKタイプ。
マガジンも当然マグプルのPMAGタイプ。
装弾数600発のゼンマイ給弾式多弾数マガジンです。
本当に600発入るのか気になったのですが、数えるのもめんどくさいのでマガジンに入ったBB弾の重さを量る事にしました。
頑張ってマガジンいっぱいに詰め込んだBB弾を取り出して重さを量ると、121gでした。
0.2gのBB弾が平均すれば正確な重さになるとすれば、605発入った事になります。
この状態(ゼンマイが完全に巻かれて、BB弾をフル装てんしてある状態)から何発撃てるか試してみると、空撃ちになった所での残ったBB弾の重さは、75gで375発でした。
ゼンマイを完全に巻上げた状態で、230発撃てる事になります。
なので全弾撃ち尽くすには、3回ゼンマイを巻上げないといけませんね。
レシーバー・トップカバーの後端にある、ロック解除ボタンをおしながらカバーを開けて収納スペースにバッテリーを乗せる感じに置きます。
今までAKの電動ガンと言えば、細長い円柱形のAKタイプ・ニッケル水素バッテリーが使えたのですが、このAKでは、配線を無理やり押し込んでもギリギリ装着出来る位なので、使わない方が良いです。
素直にスティックタイプのリポバッテリーを使いましょう。
ホップアップ調整はチャージングハンドルを引いて、中にあるスライド式の調節レバーを動かして行います。
スライドの操作感は、クリック感も無く軽いので、使っている間に動いてしまわないか気になりますね。
このAK Zhukovは、フルサイズのライフルながら適度に軽くて扱い易いし、スポーツラインと言えど力強く構えても、きしみ音などしないしっかり感があります。
が、剛性に関してはあまり過大な期待をしては酷な様で、ハンドガードを握って故意に横方向に力をこめれば銃身は少し曲がって、光学サイト等を使っていたら着弾点がズレてしまいます。
まあ、そんな意地悪な使い方をしなければ、全く問題は無いですが。
あと、マガジンを装着した時に横方向のグラグラ感が大きめです。
AKと言うと、マガジンはガッチリ固定されてる印象があるので、余計に気になります。
スポーツライン・グレードの電動ガンとしての作動性は普通と言う印象ですね。
電子トリガー的な物は装備されていませんし、セミオート射撃のレスポンスとかフルオート射撃の発射サイクルとか、トリガーフィーリングとか作動音など、特別良いとか悪いとかなく今までのCYMAさんらしいベーシックな「普通」です。
ホップは良く掛かるのでホップアップの調整幅は広く、過剰にホップを掛けなければ弾の飛びも素直に真っ直ぐ飛んでくれます。
ただ集弾性は少し散りぎみでした。
飛び方が良かったので、もう少し纏まってくれると思っていたのですが。
生まれも育ちもアメリカンなAKは、とてもモダンでスタイリッシュですし、実売価格で見ると入門用やカスタムベースとしても、とても取っ付きやすいと思います。
ただ、長い銃なのでいろんな所にぶつけ易く、手荒くぶつけると壊れますどぉ~。
CYMA CM680B AK-Zhukov S-Stock スポーツラインは、こんな方にお勧め。
海外製廉価モデルと言うジャンルをS&Tと共にけん引して来たメーカーだけに、安かろう悪かろうの少し斜め上をいく微妙なテイストを理解出来る、変り種AK好きなエアガン中級者むけ。
もっと言えば壊れても自分で直せるか、諦められる中級者向け。
大きいけど軽くて扱い易く価格も手頃なので、少しエアガンをかじってみるだけで良いですと言う初心者の方も良いかも。
CYMA CM680B AK-Zhukov S-Stock スポーツラインは、こんな方には向いていません。
長く付き合いたいけど、電動ガンに詳しい方とか相談出来るシヨップさんがいない初心者の方は避けた方がいいかも。
廉価モデルほど、調子が悪くなったり壊れたりする頻度は上がりますから。
距離 12m 半径2cm刻みの円(横幅A4サイズ)
0.25gBB弾 セミオート10発
CYMA AK Zhukov | 21.0℃ 44% |
0.20gBB弾 平均初速 | 85.9m/s |
1発目 | 85.1m/s |
2発目 | 86.2m/s |
3発目 | 86.3m/s |
4発目 | 86.4m/s |
5発目 | 85.4m/s |
CYMA AK Zhukov | 22.2℃ 48% |
0.25gBB弾 平均初速 | 74.1m/s |
1発目 | 74.3m/s |
2発目 | 73.8m/s |
3発目 | 74.4m/s |
4発目 | 73.8m/s |
5発目 | 74.2m/s |
0.20g、0.25gBB弾の初速は、それぞれでの適正ホップ時の数値です。
8.4Vニッケル水素バッテリーでのフルオート発射サイクルは、秒間12~13発。