銃器設計家のジョン・ブローニングの基本設計を基に、マンストッピングパーワーの高い大口径拳銃が欲しいと言う、アメリカ軍の要望に応えるべくコルト社が開発した軍用自動拳銃がM1911です。
日本では民間向けモデルの名称「ガバメント」と言った方が馴染みがありますね。
名前の通り1911年に制式名称「M1911」としてアメリカ軍に採用され1926年には、少し改良されて「M1911A1」になりました。
そして1985年に後継機のベレッタ社M9と交代するまでの長きに渡ってアメリカ軍の制式拳銃を勤めました。
制式拳銃を外れた後も海兵遠征隊等は、軍に保管されていた程度の良いM1911のフレームにスプリングフィールド・アーモリー等の新品スライドを組み合わせるなどして「MEUピストル」を作らせたり、挙句には全く新規のM45A1を採用したりと、M1911が大好きな部隊もありますね。
民間ではガバメントの特許が1986年に失効してからは、多くの銃器メーカーがコピーモデルを制作しました。
その中でもハイキャパ(ハイキャパシティ=多弾数マガジン)モデルで有名なのが、STI社 SV社 パラ・オードナンス社です。
STI社(現在のスタッカート社)の2011シリーズはスチール製シャーシとポリマー製のグリップやトリガーガードを一体化させたフレーム構造と多彩なパーツ構成により、豊富なラインナップでスピードシューティングを始めとする様々な用途に対応しています。
10才以上用セミ・フル電動ガン
固定ホップアップシステム
全長 199mm
重量 338g (電池込み実測)
装弾数 16発
価格 3,980円 (税別)
マルイ製電動ブローバックシリーズエアガンは、昔から10才以上用エアガンの中では、壊れやすい代名詞の様に言われてますが個人的には、壊れ易さの個体差も激しいと思います。
まあ私も何丁か壊れてますが、私の場合はモーター軸に付いてるピニオンギアの割れによる空回りの一択ですね~。
よくある、トリガーを引くとモーターの回る音はするけど、うんともすんとも全く作動しないってやつです。
それでも電動ガンなだけに、調子に乗って撃ちまくってますから壊れるまでの発射回数は、かなりの物だと思いますが。
もう一つネガティブなのは、フルオート機能も追加されたのにマガジンと言えば昔ながらの特殊な細長い湾曲マガジンのまま。
装弾数も16発と、ちょっと物足りない感じです。
なので私も、新しい電動ブローバックに手を伸ばしていなかったのですが電動ブローバック・ハイキャパ用ロングマガジンが発売されている事を知りならばと、久しぶりに電動ブローバックの連射を楽しむ事にしました。
マルイ電動ブローバック・ハイキャパ4.3は、マルイオリジナルデザインのハイキャパシティタイプM1911です。
オリジナルですが、STI社の2011シリーズがモデルになっていると言われてますね。
マルイさんでは既にブローバックガスガンで、ハイキャパ4.3タクティカルカスタムを発売していますが、外観的には電動ブローバック・ハイキャパ4.3と瓜二つで、刻印類もほぼほぼ同じです。
スライドの質感はブローバックガスガンの物に、遜色無い程に良いのはビックリですが、フレーム部分はプラスチックに少し艶消しを施した程度で表面の所々にヒケが見られるし、クオリティの差が激しいです。
まあスライドとフレームのコントラストがあって、良いと言えば良いですけどね。
マズルを覗いてみると、なんだか径が大きいので測ってみると12.7mmもありました。
これは丁度50口径になりますね・・・って、お前はデザートイーグルか?!
ライフリングも一応再現されてる様ですが、線が細くて中途半端。
その奥にはアルミ製インナーバレルを固定するパーツ等が見えたりとスッキリしていません。
まあ銀色に輝くインナーバレルが殆ど隠れてるので、目立たなくて良いかも知れませんね。
フレームのダストカバー部分には20mmアンダーマウントレイルが装備されていますが、耐久性は無さそうなのでフラッシュライト等も軽量な物を選んだ方が良さそうです。
写真は UFC製STREAMLIGHT TLR-7タイプのウエポンライトですがこれ位なら大丈夫そうですが、あまり強くネジを締めたくない感じですね。
マルイ製CQ-FLASHなら、ハイキャパ4.3の対応オプションになっているので安心かも。
コンセプトはブローバックガスガンの、ハイキャパ4.3タクティカルカスタムと同じなのでコンパクト性、携帯性や取り扱い易さを重視しています。
なのでビーバーテイルは切り詰められ、スケルトンハンマーも衣服に引っ掛からない様に丸みを帯びた形状になっています。
サムセイフティも左側のみの仕様になっています。(機能は無くてモールドで動かす事は出来ませんが)
フロントとノバックタイプのリアサイトはモールドで、ホワイトの色入れもありません。
ハンマーは射撃に連動して動きますが、射撃の機能には関わっていません。(連動して動いてるだけです)
スライドが作動するとハンマーは起きた状態になり、撃てばちゃんとスライドが動き出す直前にハンマーは落ちます。
直後にスライドが作動するので、またハンマーは起きた状態になります。
ハンマーが落ちた状態にしたい場合は、後ろからちょっと押してやれば戻るのですが、正式にはハンマーの左側からチョンと押してやるとハンマーは落ちます。(暴発なんてしません)
因みに電池を抜いてトリガーを引いても、ハンマーは落ちません。
スライドを手で動かしてみると20mm程動くので、電動で作動する範囲はこれよりやや短い位でしょうか。
セミオートとフルオートを切り替えるセレクターはトリガーガード内にあります。
写真の様に前方の位置で、フルオートになります。
グリップ・セイフティはライブ作動なんですが、グリップ・セイフティは銃を撃つためにグリップを握ったら自然にセイフティが解除されるので感覚としては、セイフティの無い銃みたいな感じになります。
マガジンリリスボタンはモールドで動きません。
マガジンをロックしている物は無いので、マガジンはそのまま引っ張って外します。
マガジン底部のマガジンバンパーは、コンパクトサイズ仕様になってます。
スライドトップは反射を抑えるセレイションが施され、エジェクションポートには45ACPと刻印されたチャンバーカバーが鈍く輝いてます。(チャンバーカバーはメタル製ぽいんですけど?)
付属の細長湾曲マガジンの装弾数は16発で、装てんしたBB弾が飛び出さない様に押さえてくれてるマガジンリップも特殊な形状をしています。
道具を使わずにマガジンにBB弾を装てんするのも、ちょっと面倒です。
装弾数35発のロングマガジンだと尚更です。
ここはマルイ製BBローダーを使うのが正解ですね。
ロングマガジンには、BBローダーとマガジンを接続するためのアダプターも付属しています。
まあ、アダプターが無くても指で囲って押さえていれば、なんとかなりますが。
銃を作動させるための電池は、アルカリ単四電池を4本使用します。
銃の作動に影響があるため、アルカリ電池以外はお勧めしません。
って言うか、使わないで!
また、この銃は電池を逆に装着すると通電しないように逆向き通電故障防止構造になっているので、電池のプラス端子部分が短いと銃側の端子と接触出来ず、通電しません。
電池メーカーによってはプラス端子の出っ張りが短い物もあるそうなので、注意が必要です。
もし電池を入れても銃が作動しない場合は、まず電池の端子や装着する向きを再度確認してみて下さい。
電池はマガジンを抜いてグリップ底部のフタを開けて装着します。
ガッシリしてるハイキャパ特有のグリップですが、重量が軽いので握り難さも感じませんし、大型拳銃がらにじみ出る威圧感も緩んでます。
トリガーストロークもトリガープルも、電動ガンにしてはフィーリングが良く軽快に撃てますが、銃の作動は何時もの様にガチャコン・ガチャコンとのんびりした感じ。
フルオート時の回転スピードは、毎秒6発程度です。
まあ、それでも付属のマガジンだと3秒しない内に撃ち尽くしてしまいますが。
1個のモーターで弾の発射とスライド作動を担っているのでご苦労様といった所です。
弾道は10mを超えた辺りから左に曲がっていく感じだったのですがフルオートで撃ちまくってたら、ホップラバーが馴染んだのか何時の間にか真っ直ぐ飛ぶ様になってました。
ほぼ適正ホップで、0.12gの軽い弾なりに頑張って真っ直ぐ飛んでます。
距離10mでの集弾性も纏りが良く優秀です。
初速も10才以上用エアガンの自主規制値ギリギリなので飛びも良いですし別売のロングマガジンを使えば、かなり強力なアイテムですね。
構造的には昔ながらの電動ブローバック・シリーズですがその中では、最新のハイキャパは一番のお勧めです。
距離 10m 半径2cm刻みの円 0.12gBB弾
セミオート10発
(距離10mでは、コピー用紙を貫通出来ません)
マルイ ハイキャパ4.3 | 24.4℃ 46% |
0.12gBB弾 平均初速 | 47.6m/s |
1発目 | 47.9m/s |
2発目 | 47.5m/s |
3発目 | 47.6m/s |
4発目 | 47.3m/s |
5発目 | 47.6m/s |