M1カービンは1941年にアメリカのウインチェスター社が開発した自動小銃で、アメリカ軍に制式採用された他、法執行機関や民間でも多く使われました。

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スプリングフィールド造兵廠が開発し、1936年からアメリカ軍に制式採用されているM1ガーランドに、名前のM1や機関部回りの見た目も似ていますが全くの別物です。
開発時は、後方部隊用や下士官用に小型で取り回しが良い自衛用火器(今で言うPDW)として開発されたので、M1ガーランドと口径こそ同じですが威力の弱い弾薬が使用されています。
なので後に、前線でも使用され始めると威力不足が露呈してきたために1944年にフルオート機能と、30連湾曲マガジンを追加装備したM2カービンが開発されました。
1957年にアメリカ軍の歩兵用小銃から短機関銃までひっくるめて、新しく制式採用されたM14に更新される事となり、M14や後のM16に更新が終了するまでの間、M1カービンは使われ続けました。

コッキングエアガン
可変ホップアップシステム
全長 915mm
重量 1650g
装弾数 40発
価格 7,480円 (税込)



さて今回は中国のAGM製 M1カービン フェイク・ウッド、コッキングエアガンです。
ジャンル的には昔ながらの中国製廉価版プラスチックモデルなんですが機関部は全体的にマットな仕上で質感は良く、チープ感はありません。
オペレーション・ロッドとボルトハンドルは金属製で、コッキング時の剛性感もあります。
負荷の掛かる部分が金属製なのは安心出来ますね。
コッキング時にはオペレーション・ロッドとダミーボルトのカバーが52mm程後退します。
後退させた時に奥の方にマガジンリップが見えるので、まだ弾が残っているか確認することも出来ます。(弾が有るか無いかだけですが)
機関部に反してストック部分の質感は、久しぶりの意気消沈レベル。
「木」の雰囲気が全くないのは無論、混ぜる茶色の染料をケチったのかキャラメルの様な樹脂感です。
ん~残念なロットだったのかなあ?
これならブラックカラーストック・タイプにすれば良かったかな?
ただ各部にウエイトが入っているのか、少し重量感があるので安っぽさが僅かに緩和されています。

ストック部分は二分割のモナカ構造なのですが、廉価エアガンによく見られる銃の片面がネジだらけ!っていう光景は、マガジン以外見受けられないのは好感持てます。
クトック後端のバットプレート部分は、しっかりとチェッカリングが入った物ですが材質がツルツルのプラスチックなので、滑り止め効果はほぼ無いです。

ホップアップの調節用ダイヤルはチャンバー上部にあるのですが、ストックのハンドガード部分を、くり抜いた形状で露出させてるのはどうも。
まあ操作し易いのは、確かなんですけど。
操作自体は、ダイヤルも大きくてクリック感もありスムーズに回せます。

アウターバレルは金属製で、フロントサイトと着剣ラグ周りはプラ製です。
アウターバレルのマズル部分にライフリングの再現は、ありません。
着剣ラグには「MADE IN CHINA」の文字があります。

リアサイトは金属製で上下左右の調節が出来ます。
上下の調節は、実銃のビープホール部分を前後にスライドさせる方式を上手く再現しています。
左右調節用ダイヤルも大きく、クリック感もあり使い易いです。

セイフティ・レバーを90度下向きに回すとセイフティ状態になり、トリガーがロックされます。
通常時でもコッキング状態でもセイフティにする事が出来ます。
マガジンキャッチ・リリースボタンは、グリップしたままの指では遠くて届かず、スムーズには押し難いですね。

マガジンは何故か、実銃でのM2カービンから採用された30連湾曲マガジンが再現されています。
まあ改良バージョンであるM2カービンの支給が始まってからも、M1カービンは使われ続けていた訳で、マガジンだけ30連を使ってた・・・かも。
そんな時期のモデルアップと言う事で。
でも第二次世界大戦の時期をイメージしてM1カービンを使うなら、15連マガジンタイプが欲しところです。
で、この湾曲マガジンへのBB弾の装弾数は40発で、コッキングエアガンとしては十分な弾数です。
マガジンへのBB弾の装てんは、ブローバックガスガンタイプと同じ様にマガジンリップの前方から行いますが、マガジン・フォロアーのスリットは無いので手作業での装てんは難しいです。
付属している、BBローダーとアダブターを使えば簡単に素早く装てん出来ますが逆にBBローダーとアダブターがなければ、BB弾の装てんはとても困難だと言う事ですね。
ボルトハンドルのコッキングは、18歳以上用エアガンなので重いですが銃を構えてストックを肩に当てたままコッキングすれば、比較的楽にボルトハンドルが引けます。
ただ連射してると、引いてる指が痛くなってきますけど。
トリガープルも、通常の18歳以上用コッキングエアガン並みの重さですが重さにムラが無いというか、重いなりにスゥーと引ける感じで18歳以上用コッキングエアガンとしては、フィーリングは良いです。
廉価コッキングエアガンに多いのが、射撃時の「バィーン」というバネ鳴りですがこのAGM製M1カービンの場合は射撃時どころか、ボルトハンドルを引いて放した時にもバネ鳴りがします。
まるでギターか大正琴の弦を弾いた様な音がしちゃってます。
実射性能ですが、この個体の場合ホップが強すぎて0.25gBB弾を使ってホップアップ調節を最弱にしても、20m位から弾道が右上に曲がっていきます。
0.25gBB弾使用でも初速は十分にありますし、近距離射撃の12mでの集弾性は廉価コッキングエアライフルとしては優秀で安定感もあるだけに、ホップアップのセッティングが実に惜しい。
もし適正ホップに出来たなら、と残念です。
ストックの質感やホップの強弱は、ロット違いや個体差で変わってくるのかな。
まあ、海外製は特にその傾向が強いかもしれません。
重要パーツは金属製ですし、 実射性能も射撃距離によっては優秀ですしM1カービンのコッキングエアガンは珍しいですしねえ。
プライベートライアン(1998年公開)の主役ジョン・ミラー大尉の右腕マイケル・ホーバス軍曹の人柄に惚れた方はぜひ、M1カービンを握りしめて。
第二次世界大戦を戦い続けた名銃のコレクションは如何。
AGM M1カービン | 22.0℃ 48% |
0.25gBB弾 平均初速 | 75.4m/s |
1発目 | 75.3m/s |
2発目 | 75.2m/s |
3発目 | 75.3m/s |
4発目 | 75.4m/s |
5発目 | 75.8m/s |

距離 12m 2cm刻みの円 0.25gBB弾 10発
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