ベルギーのFNハースタル社が2003年から行われるSOCOM(アメリカ特殊作戦統合軍)トライアルのために開発したのがSCAR(Special operations Combat Assault Rifle)で、その名の通り特殊部隊戦闘用突撃銃です。
トライアル中に、イラク戦争やアフガニスタン紛争に投入され高い評価を受けたSCARは5.56×45mm弾を使用するSCAR-Lを「Mk.16 Mod0」、7.62×51mm弾を使用するSCAR-Hを「Mk17 Mod0」として制式採用されました。
しかし後の2010年に、Mk16に関してはM4から乗り換えるための対費用効果は高くないとSOCOMに判断され、追加の購入はキャンセルされてしまいました。
アメリカ軍の無下なキャンセルによって、ケチが付いてしまったSCARなのですがベルギー軍やフランス陸軍等、各国の軍や警察の特殊部隊が採用していますし民間向けモデルも好調なセールスを記録しています。
次世代電動ガン
可変ホップアップシステム
全長 732mm-795mm(ストック折り畳み時 541mm)
重量 3,250g
装弾数 82発
価格 59,800円 (税別)
次世代電動ガン SCAR-L CQCは 近接戦闘時の取り回しを良くするためにSCAR-Lの14インチバレルを10インチにショート化したモデルです。
(インナーバレルで言えば、300mmから260mm)
外観は、アルミ削り出しのアッパーレシーバーがリアルな質感と剛性を生んでいます。
ロアレシーバーは実銃通り樹脂製で、ずんぐりしたセレクターはアンビ(両側)タイプです。
セイフティ・セミオート・フルオートの順ですが、セイフティからフルオートまでが90度と、操作する距離が短いです。
マガジン・リリースボタンもアンビタイプです。
アッパーレシーバーが、そのまま前方に伸びてバンドガードの代わりになってるので、当然継ぎ目等なく剛性は高いですし見た目もスッキリしています。
ピカティニー規格の4面レイルのうち、トップレイルとアンダーレイルはアルミ製の削り出しで、サイドレイルは樹脂製です。
説明書によると実銃のサイドレイルも樹脂製だそうです。
10インチのアウターバレルは、アルミ製の削り出しでアルマイト処理(アルミ表面の酸化被膜生成処理)が施されてますが、バレル長が短くてほぼ見えませんね。
フラッシュハイダーもアルミ製削り出し加工の3ブロング・タイプで、エッジが綺麗に加工されています。
実銃では、このフラッシュハイダーに直接専用のサプレッサーが装着出来るそうでフラッシュハイダー側にもねじ切り加工が施されているのですが次世代電動ガンSCARもリアルに再現しています。
フラッシュハイダーを外せば、14mm逆ネジになっているので各種アイテムが装着出来ます。
フラッシュハイダーの、イモネジ等での固定は無いですね。
そのまま回して外します。
今回はマルイ製ナイツタイプ・サイレンサーを装着してみました。
フロントサイトは可倒式で、フロントサイト・左側の付け根部分にあるレバーを上にスライドするとロック解除され前方に倒せます。
フロントサイトはフルアジャスタブルタイプで、アジャストツールを使って上下左右の調節が出来ます。
アジャストツールを使うのが面倒ですが、着弾修正はリアサイト・メインで行うと思うので、フロントサイトは補助的な感じですか。
リアサイトもフルアジャスタブルタイプの可倒式で、脱着も出来ます。
スコープ等の大物を装着する時は、外した方が良いですね。
上下調整用ダイアルは、実銃での目盛り付きです。
左右調整用ダイアルは、大きくて回し易くてアンビタイプです。
ビープホールは近接戦闘用と精密射撃用で、シーソー式に切り替える事が出来ます。
サンタブーツのあだ名を持つ(本当かな?)ストックは多機能で、まず長さはストック・リリースボタンを押して6段階調節出来ます。
高低の2ポジションですが、チークピースの高さも変えられます。
これは地味に便利です。
ストック・ロックボタンを押してロックを解除すれば、ストックを折り畳む事が出来ます。
折り畳んだストックは、実銃でのカートリッジ・リフレクターがストックロックリブを兼ねているので、そこにストックを引っ掛けます。
バットプレートピンを左側に引き出すと(完全には引き抜けません)バットプレートが後方に外れるので、ストックにバッテリーを装着します。
マルイ製ミニS1300 ニッケル水素バッテリーがすっぽり綺麗に収まる様に設計されているので、それ以下のサイズなら他のバッテリーも装着出来ます。
スプリング式装弾数82発のマガジンは、次世代電動ガンM4系と共通です。
オートストップ機能が使えて、分解して切り替えれば実銃と同じ装弾数を30発にする事も出来ます。(別売の430連多弾数マガジンはオートストップ機能が使えません。)
マガジンへのBB弾の装てんは、附属のローダーを使います。
筒にBB弾を流し込み、棒で押し込む仕組みですが、筒の印まで41発BB弾を入れて棒で押し込む作業を2回するのは面倒くさいです。
ここはマルイ製等のBBローダーを使って一気に装てんする事をお勧めします。
銃左側面のボルトハンドルを引くと、右側面エジェクションポートのダミーボルトのカバーが開き、ホッフアップ調整ダイアルが出てきます。
ホッフアップ調整ダイアルは大きくてクリック感もあり、回し易いです。
説明書によると、ボルトハンドルは左右の入れ替えは可能ですが分解が必要なため、お勧めできないと書かれています。
ボルトハンドルとダミーボルトのカバーは、射撃時には連動して動きます。
次世代電動ガンSCARは、弾を撃ち尽くすと作動が停止するオートストップ機構が備わっています。
オートストップで停止すると、実銃と同じ様にボルトキャッチが起き上がりマガジン入れ替え後にボルトキャッチを押し込むと、また撃てる様になります。
メタル製パーツ多用で剛性感は高いのですが、反面やや重いです。これでスコープ等の重量物を載せると、構え続けるのはしんどいかも。
ハンドガードは4面レイルですし、その近くではボルトハンドルがピョコピョコと動くので、フォアグリップ等を付けるのが安定して構えられて良いです。
射撃音はバシャン・バシャンと、躾のいい心地よい音で、シュート&リコイルエンジンの生む振動も、電動ガンとしては撃ち応え感アリアリです。
まあリコイルと言っても振動レベルなんですが、チークピースに頬付けしてフルオートで撃つと、けっこうブルブルして気持ち良いです。
実射性能は、さすが箱だし性能は最高峰の次世代電動ガンシリーズだけに、真っ直ぐフラットで同じところに飛んで行く弾道は、何度見ても感心しますね。
ただ今回次世代電動ガンシリーズ(電子トリガーモデルは除く)唯一の持病セミロックが稀に発生するのが気になりました。
セミロックは、セミオートでの射撃時にトリガーを引いても作動せず撃てなくなる現象で、トリガー操作が速すぎると起きやすいとされます。
これはバッテリーのコンディションだったり個人差(トリガーの引き&戻しのスピード差)もあるので、一概に優劣の判断はし難いのですが、純正のニッケル水素バッテリーは起きやすいと聞いたのでリポバッテリーに変えて2マガジンほど、高橋名人ばりの高速連射を試みたところセミロックは発生しなかったので、レスポンスの良いリポバッテリーのほうが、セミロックは発生し難いかも知れません。(沢山撃ってないので、分かりませんが)
これ以上完全にセミロックを改善するには、モーターの交換とか電子トリガー化になるのかな?
ただ改造するとマルイさんのアフターサービスは受けられないので困りものです。
それに費用もかかるので、それならセミオート用に安い電子トリガーライフルを買って、2丁で運用するのも良いかも。
そもそも、そこまでお金をかける持病とも思えませんが。
まあ、次世代電動ガンでも極端なスピードでのセミオート連射をしなければセミロックも、そんなに発生しないでしょう。
高性能で多機能なSCARは、M4系とはまた違った格好良さで引かれますなあ。
8.4Vニッケル水素バッテリーでのフルオート・サイクルは13.4発/秒。
7.4Vリポバッテリーでのフルオート・サイクルは13.2発/秒と、あまり変わらない結果でした。
まあ、フルオートのサイクルはバッテリーの状態で、かなり変わってくるのでご参考までに。
距離 12m 2cm刻みの円 0.25gBB弾
セミオート10発
マルイSCAR-CQC | 24.0℃ 37% |
0.20gBB弾 平均初速 | 91.7m/s |
1発目 | 91.5m/s |
2発目 | 91.6m/s |
3発目 | 91.8m/s |
4発目 | 91.8m/s |
5発目 | 92.0m/s |
マルイSCAR-CQC | 24.0℃ 37% |
0.25gBB弾 平均初速 | 81.0m/s |
1発目 | 80.9m/s |
2発目 | 81.1m/s |
3発目 | 81.1m/s |
4発目 | 80.8m/s |
5発目 | 81.3m/s |
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