
ドイツのヘッケラー&コッホ社では2001年頃から、コルト・1911の様なアメリカ人好みの45ACP弾使用の大口径オートマチックピストルの開発を模索していましたが、結局USP45の後継機開発という所で落ち着き、9mmパラベラム、40S&W弾用のUSPの後継機としてすでに開発中だったH&K P30をベースとしました。
(P30は2006年に発表されました。)
2005年にアメリカ軍のSOCOMで、制式拳銃M9の後継機トライヤルが始まるとトライヤル条件のスペックを取り入れながら開発を進めましたが、トライヤル自体は2006年に無期限延期(事実上の白紙)となりました。
ちなみに、後の2017年にM9の後継機にはSIG SAUER P320が選ばれ「M17」になりました。
HK45はトライヤルが無期限延期になった同じ年に完成し、アメリカで生産が開始され、現在では軍や法執行機関、民間向けに広く販売されています。
2011年にはアメリカ海軍が、旧式となった馬鹿でっかいMk 23の後継機としてHK45CとHK45CT(サプレッサー装着可能バレル仕様)をMk 24として制式採用しています。

セミ・フル電動ハンドガン
可変ホップアップシステム
全長 200mm
重量 685g
装弾数 30発
価格 16,800円 (税別)



グロック18C・ベレッタM93Rとマシンピストルから始まったマルイ電動ハンドガンシリーズですが、今回はシリーズ最新モデル ヘッケラー&コック HK45です。
電動ハンドガンにモデルアップされている銃は、ベレッタM93R以外は既にマルイさんのガスブローバックでモデルアップされている物ばかりなので、再現性は高く、クオリティもガスブローバック・シリーズと同等クラスで、質感は良いです。
ブローバックガスガンと同じ様に操作しそうになるほどクオリティは高いですが実際には可動部分は少ないです。

刻印類は、銃右側面のフレーム部分はマルイ仕様の刻印ですが、それ以外はとてもリアルに再現されています。

フロントサイトとリアサイトはメタル製の別パーツで、スライドの裏側からネジ止めされています。
3点のホワイトドットも綺麗に入っていて、使い易いです。
スライドは固定でスライドせず、トリガーを引いてもハンマーは可動しません。
が、ハンマーはデコッキングした時の位置を再現していて、奥の方にファイアリング・ピンがチラッと見えるのが、何気にリアルですね。

45口径のマズルはとても迫力があります。
マズルには、ヘッケラー&コックお得意のポリゴナルライフリングが再現されていますが、性能重視のためかインナーバレルが同じマルイ製ブローバックガスガンHK45の物より15mmも長く、マズル付近まで伸びてるので、ライフリングの再現は6mm程度です。
USPでは独自規格だったアンダーマウントレイルは、ピカティニー規格の20mmレイルに変更され、装着出来るアクセサリーの自由度が格段に向上しました。

大柄な体格でレイルの長さも十分なので、フラッシュライトも無理なく装着出来ます。

セレクターはグリップしている親指で操作出来るので、とても使い易いです。
セレクター・レバーを上に上げるとセイフティ、真ん中がセミオートで一番下に下げるとフルオートになります。

トリガーは実銃通り、中央に滑り止めのセレイションが入っていてリアルです。
セレクターをセイフティにしても、トリガー自体はロックされず普通に動くのでセイフティにした事を忘れて撃とうとすると、スカを食らいます。
マガジン・リリースレバーはアンビ(両側)タイプで、グリップしてる人差し指でも操作出来て便利ですが、逆に通常の親指で操作しようとすると、少し距離を感じます。
グリップのシボ加工の模様は、意地悪く細かくみればパターンが違うのですが実銃の雰囲気はとても良く再現されていて、手の吸いつき感も優れています。
実銃では、大口径の45ACP弾ダブルカラムマガジンが収まるので、グリップは太くなりがちですが、USP45では12発だった装弾数を10発に抑えてマガジンをスリム化し、グリップも握り易い形状になっています。
グリップ前面のフィンガーチャンネル(握る指をフィットさせるデコボコ)は今の時代どうなんでしょうか?
個人的には全然握り易いし問題ないのですが、フィーリングが合わないと言う方も一定数おられるみたいですし。
グロック17等はジェネレーション5からフィンガーチャンネルを廃止してますし。

グリップ内にモーターやメカBOXが搭載されているので、マガジンは亜鉛ダイカスト製の薄型スティックタイプです。
マガジンの装弾数は30発と多めですが、フルオートで撃つとあっという間に弾切れします。
マガジンの形状が四角で前後が分かり難く、たまに逆に挿してしまいます。
(まあ、挿そうとしても入りませんけど)
フォロアーのスリットがある面が後側と覚えておけば良いのですが、とっさには出ないんですよねえ。

バッテリーの装着とホップアップ調整はスライドを外して行います。
ハンマーがスライドのロックになっているので、指でハンマーを起こしながらスライド後部を引っ張り上げて外し、そのままスライド全体を上方に外します。
アウターバレルの付け根部分にホップアップ調整ダイアルが装備されていますが、ダイアルはバレルと同軸でクリック感もあり、感覚的に回し易いです。
スライドを外したままでも撃つ事が出来るので、弾の飛びを確認しながらホップアップ調整出来るので、素早い調整が可能です。
バッテリーはマルイ純正7.2Vマイクロ500バッテリー(7.2V500mahニッケル水素)を使用します。
バッテリーは銃側のコネクターに合わせて差し込むだけで装着完了するので配線も無く、簡単に素早く装着する事が出来ます。

電動ハンドガンHK45は、オプションパーツのマズルアダプターを装着する事で、サプレッサーやドットサイトを取り付ける事が出来ます。
装着方法は、まずエキストラクターがダミーチャンバーのロックになっていてエキストラクター先端を内側から外側に押すとロックが解除されるので、ダミーチャンバーをスライド内側方向に外し、マズルアダプターに付属しているマズルアダプター装着用ダミーチャンバーと入れ替えます。
フロントサイトもスライド内側から固定しているネジを外し、取り外しておきます。
次にマズルアダプターをスライドの上から覆い被せて、スライド内側から3ヶ所のネジを締めて固定すれば完成です。

マズルアダプターには簡易的なフロントサイトが付いているので、光学サイトを取り付けていない時でも、サイティングする事が出来ます。
マズルアダプターと一体の20mmマウントレイルはプラスチック製ですしマズルアダプター後部は、ダミーチャンバーに固定しているので、耐久性はあまり無さそうで、搭載する光学サイトは軽めのドットサイト位にしておいた方が良さそうです。
マズルアダプターのマズル先端にはマズルキャップが付属しているので、何も装着しない時はキャップを装着してネジを保護します。

で早速上部マウントレイルにマイクロプロサイトを、マズルにはフルオートトレーサーアンダーマウントレイルにはフラッシュライトを装着し、オプションパーツの100連射マガジンと、フル装備してみました。
なんかごちゃごちゃですな。

電動ハンドガンに純正バッテリーを使用して撃つと、作動がややもっさりしているのですが、これを解消するにはリポバッテリー化と言う方法があります。
これは正規の使い方では無いので、壊れても自己責任になりますがリポ化による寿命の短縮と撃ち心地の向上を天秤にかて、私はリポ化を選びました。
リポバッテリーを繋ぐにはアダプターが必要で別途購入しないといけませんし今度は長い接続コードをスライドに挟まない様に気を付けないといけません。
HK45は45口径のフルサイズ・ハンドガンですが、USPから改善されたグリップ形状でフィーリングは良くなりましたね。
トリガープルは弾が発射してからも、まだまだ引けてしまうのでセミオートで素早く連射したい時には、ややまどろっこしさを感じます。
まあ、実銃やブローバックガスガンの様なダブルアクションが無いのにトリガー位置は同じですからね。
純正バッテリーを使った射撃は、特にセミオート時に作動のもっさり感を感じます。
リポバッテリーを使うとフルオート時の回転スピードが、秒間11発位から秒間16発位に早くなり気持ち良く撃てますし、セミオート時の作動もきびきびとした動きになりキレも、ある程度改善されます。(どうか壊れませんように!)
オプションパーツの100連射マガジンを装備すると、取り回しが悪くなりますが戦闘能力半端ないです。
弾の飛びは、同じマルイ製電動ライフル譲りのフラットで真っ直ぐな弾道で距離10mの集弾性もピカイチですね。
安定感もあり、流石実射性能に特化した電動ハンドガンならでは。
多少倍率のある光学サイトを装着したくなる程に纏まりのある飛びをします。
その反面操作系のリアリティは無く、撃ち応えも無いに等しいですが・・・。
それにしても、季節を問わずブローバック・ガスハンドガンとほぼ等しい初速と高い実射性能を維持しながらフルオートまで撃ててしまうのですから電動ハンドガン恐るべし!です。
フィールドで戦う戦士の皆さんなら、一丁持っていても損はないはず。

マルイ HK45 電動 | 20.6℃ 41% |
0.20gBB弾 平均初速 | 68.3m/s |
1発目 | 68.4m/s |
2発目 | 68.2m/s |
3発目 | 68.4m/s |
4発目 | 68.3m/s |
5発目 | 68.4m/s |

距離 10m 半径2cm刻みの円 0.20gBB弾10発
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