コルト・パイソンと聞いて、映画「ダーティハリー2」とかドラマ「刑事スタスキー&ハッチ」を思い出しますなんて言ったら、若い人になんじゃそりゃ?って言われそうですな。
最近なら・・と頑張って頭の中を駆け巡らせても、出てくるのはシティーハンター位でしょうか。
まあ、とにかくコルト・パイソンは、357マグナム弾が発射出来る高級リボルバーとして1955年に発表されました。
量産が難しい銃なので価格は高く、とくにコルトの熟練職人さん達が定年引退していく前の高品質モデルは、精度が良く仕上げも丁寧なのでコレクターの間で、現在でも高値で取引されています。
コルト社がリボルバーの製造から手を引く事になり1999年に量産品の製造は終わりましたが、2020年にリニューアルされステンレス・モデルとなって再販されています。
しかし最近になって、コルト社はチェコの会社に買収されたので今後は、どうなることやら。
ライブカート式リボルバー ガスガン
固定ホップアップシステム
全長 295mm
重量 580g
装弾数 6発
価格 10,450円 (税込)
近頃は海外製エアガンのナイロンファイバー素材モデルを見る機会が多いのでこのクラウン コルトパイソンの様な普通のプラスチックモデルを見るのも、何か新鮮。
ツルンとしてプラスチック感は強いですが、綺麗に艶消し仕上げが施されてパーティングライン(線状の成型痕)も丁寧に処理され、トリガーガードの内側まで綺麗です。
通常この位の価格帯で、こんなに綺麗にパーティングライン処理はされないのでちょっと感動。
トリガーとハンマー、それとエジェクターロッドは金属製パーツで艶がある仕上げなので、プラスチックのフレームとの馴染みがやや悪いです。
刻印類は、銃身左側はリアルで右側は雰囲気的な物。
実銃もフレームにはコルトのマーク以外の刻印は無いので(再販モデルにはある)シンプルでスッキリしていますね。
些細な事ですが、銃身左側のリアル刻印が実銃に比べると、フレームから若干遠い位置にあるのです。
で実銃の写真を検索しまくると、確かにクラウン製と同じ位置の物も存在する事が分かりました。
ただそれが製造時期で違うのか、何なのか理由までは分かりませんでした。
因みに、実銃再販モデルは更に位置が遠くなってます。
銃身上部のベンチレーテッドリブ(穴開き構造の放熱板)や銃身下部にある、エジェクターロッドハウジングが銃身先端まで伸ばされた、フルレングスアンダーラグも綺麗に再現されています。
フロントサイトにはオレンジ色の別パーツがはめ込まれていて、視認性は抜群です。
マズルにはライフリングが再現されていますが、その奥行きが4mm位しかないのが残念。
そのちょっと奥に真鍮製のインナーバレルの先端が見えます。
前方からシリンダーを見ると、真鍮製のインナーバレルがホローポイントの弾頭っぽく見えるのも良いですね。(そんなに似てないけど)
リアサイトは上下左右の調節が出来るフルアジャスタブルタイプで、どちらもマイナスドライバーで調整しますが、左右の調整にはかなり小さな精密ドライバーが必要です。
上下左右どちらの調整もネジを回した時のクリック感は無いですね。
グリップは木目がプリントされた艶消し仕上げのプラスチック製で、コルトのメダリオンもはめ込まれています。
グリップ底部にはガス注入用の穴が開けられています。
トリガーの付け根付近には、クラウン独自のスライド式セイフティが装備されていて、ハンマーが落ちている時にセイフティにすると、トリガーとハンマーがロックされて操作出来ない様になります。
ハンマーが起きている時には、セイフティには出来ません。
カートリッジの装てんは、シリンダーラッチを後方に引いてロックを解除しシリンダーをスイングアウトして行います。
スイングアウトすると、シリンダーのそれぞれの孔にインナーバレルが装備されているのが見えますね。
撃ち終わってカートリッジを取り出すのは、スイングアウトしてから銃を立てればシリンダーからスルスルと抜け落ちてきます。
実銃では、シリンダーにカートリッジが焼き付いたりして取り出せない時や、スムーズに抜け落ちないとき等にはエジェクターロッドを使います。
これを前方から押せばカートリッジが引き出されます。
エアガンでは、まあ雰囲気で。
エジェクターロッドを押せば写真程度にカートリッジを引き出せます。
カートリッジは独特の形状をした真鍮製で、カートリッジ底面には刻印があり色入れもされてる拘り様。
カートリッジ底部にゴムパッキンがはめ込まれていて、ここにBB弾を装着します。
カートリッジは実銃の空薬莢(撃ち終わって弾頭の無い薬莢)を模した形状なので撃ち終わってシリンダーからカートリッジを取り出す時には、それっぽいですが逆にカートリッジを装てんする時は、空砲でも装てんしてる気分になります。
それでもプラスチック製のカートリッジに比べれば擦れた時の音や触り心地が全然違って装てん操作が楽しいですけどね。
またこのクラウン製パイソンは、マルイ製ガスリボルバー(現在は生産終了)と同じ様な射撃時のエアーのロスを軽減するシステムを備えています。
クラウン製パイソンは、実銃でのファイアリングピンの位置にあるノズルからエアーを噴き出して弾を発射します。
なので、そのままだとノズルとカートリッジの間、カートリッジとシリンダー内インナーバレルの間、シリンダー内インナーバレルとバレルエンドの間には隙間があり、エアー漏れします。
なのでクラウン・パイソン銃身内のインナーバレルとバレルエンド、シリンダーのインナーバレルは固定されておらず、常にバネで後方(ノズル方向)に押されている状態で射撃時にノズルはエアーを噴き出すと同時に、前方にに突き出してカートリッジを押します。
するとカートリッジはシリンダーのインナーバレルを押して、インナーバレルはバレルエンドを押す形で密着します。
BB弾が通るルートが全て密着する事でエアーのロスを軽減させています。
グリップ内に重たいガスタンクが入ってる事もあり、構えた時のバランスは良いです。
ほぼプラスチック製なので、とくにシリンダーの操作は気を付けたほうが良いです。
シリンダーを支えているヨークもプラスチック製なので、例えば映画等でカートリッジを装てんして、格好良く銃を横に振ってシリンダーを戻す・・・
なんてやり方はだめで、丁寧かつ確実に指で押し戻してください。
シングルアクションの操作は、ハンマーを起こすまでは軽くてスムーズ。
シリンダーの回転不良も無く、確実に作動してくめます。
トリガープルは少し癖があって、スッとトリガーを引いてここでハンマーが落ちるなと思った所で、ねばっこく重たくなってから発射する感じ。
これはダブルアクションでも同じで、フィーリング的には良くないですね。
ダブルアクションで一気にトリガーを引いてしまえば、そんなに感じないですけど。
弾の飛びは、ややホップアップが弱い感じ。良く言えば自然な感じの飛びでしょうか。
後半ホップ的乱れがあるので、近接戦向きですがライブカート式にしては乱れは少なく、初速も速いので良く飛びます。
集弾性は、8m位でやっとA4コピー用紙サイズ内に収まるかどうか位です。
それでもライブカート式パイソンのガスガンは希少で、リボルバー操作を楽しむには持って来いですし、そこそこ使える。
コッキングリボルバーの様な苦労をしなくても、楽に撃てますし仕上もよく、コストパフォーマンスは良いと思いますよ。
クラウン パイソン | 29.3℃ 67% |
0.20gBB弾 平均初速 | 74.5m/s |
1発目 | 73.3m/s |
2発目 | 74.2m/s |
3発目 | 74.9m/s |
4発目 | 76.0m/s |
5発目 | 74.1m/s |
6発目 | 74.4m/s |
距離 8m 2cm刻みの円 0.20gBB弾 6発
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