西部劇とは1860年代から1890年代における、アメリカの西部開拓時代を舞台にした映画やドラマの事です。
日本でも昭和50~60年代には、毎日の様にテレビで映画が放送されていて、当然数多くの名作西部劇も見てきた訳で、完全に影響された私は早打ち(ファスト・ドロウ)や人差し指で銃をクルクル回す練習をしたのですが、当時お年玉で購入した金属製のモデルガンは、子供には重くて早々に挫折した苦い思い出も。
しかし、「マカロニ・ウエスタン」と言う言葉は、イタリア製西部劇を指す和製英語で、映画評論家の淀川長治さんによる造語だとは知らなかった。
これはアメリカ人が、本場ハリウッド製西部劇に対する意味合いで、イタリア製西部劇を「スパゲッティ・ウエスタン」と呼んでいたのですが、淀川長治さんが「スパゲッティなんてねぇ~」と、「マカロニ」に呼び変えたと言う事です。でもイタリアでも「マカロニ・ウエスタン」は通じるらしいのは本当?
で、西部開拓時代に使用されていたリボルバー拳銃として有名なのが、1873年から生産されたコルト・シングルアクション・アーミー(SAA)です。
アーミーの名が付いている通り、元々は軍用銃なのですが民間向けモデルもあり、45口径モデルの名称は「ピースメーカー」。その4.75インチ短銃身モデルが「シビリアン」です。
1940年には、第二次世界大戦のため生産中止になりましたが、その数年後に生産再開された物が第2世代モデルになります。
驚異的なのは、現在でもコルト・シングルアクション・アーミーは、第四世代モデルがコルトのウエップ・カタログに載っていること。
10才以上用コッキングエアガン
可変ホップアップシステム
全長 266mm
重量 434g
装弾数 6発
価格 13,800円 (税別)
この銃の特徴 |
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〇10才以上用ライブカート式のリボルバータイプ・コッキングエアガン |
〇このカテゴリーでは珍しい、可変ホップアップ搭載のハイグレード・モデル。 |
〇新しいシステムの「エアーリボルバープロ」シリーズは、実射性能も格段に向上。 |
東京マルイ SAA.45 シビリアンは、新しい「エアーリボルバープロ」シリーズ第2弾のコッキングエアガンで、第1弾であるSAA.45 アーティラリーのバレル長5.5インチに対して、シビリアンは4.75インチ。(でもアルミ製インナーバレルは、アーティラリーと同じ70mm)
「エアーリボルバープロ」シリーズとは、従来品よりハイグレードな射撃システムを装備した、10才以上用リボルバータイプのコッキングエアガンの事です。
なのでお値段も、従来品の倍以上となっています。
外観は全体的にプラスチッキーですが、流石に高級タイプだけあって、ヒケも無く綺麗なマットブラック仕上げで質感は良いです。
まあ、10才以上用エアガンなだけに、重量は434gと軽いのですが。
フレーム右側側面にある刻印はマルイ仕様ですが、左側面とバレル上部の刻印は実銃通りに正確です。
マズルは45口径の大迫力。
マズル内側のライフリングも、かなり奥にあるインナーバレルまで、しっかり再現されています。
銃身長が4.75インチ(約120mm)でインナーバレル長が70mm。
実際に計測してみると、マズル先端から35mm程奥にインナーバレル先端が有ります。
なので真正面以外では、マズルから銀色のインナーバレル先端は見え難く、リアルです。
サイトはとてもシンプルで、大きなフロントサイトにリアサイトはフレーム上部に彫られた溝です。
ハンマーが落ちている時は、ハンマーとリアサイトの溝が重なるので狙えません。
ハンマーを起こすと正確に狙う事が出来ます。
実銃のSAA.45は昔ながらの銃なので、現代のリボルバーピストルの様な安全構造は持ち合わせておらず、ハンマーの撃針がカートリッジを直接叩く物でした。
マルイ製SAA.45もハンマーの撃針は再現されているのですが、当然フレーム側にカートリッジに通じる穴などは開けられていません。
ハンマーをよく見てみると、ハンマーが落ちてる時は撃針がハンマー内に収納される構造でした。
グリップは、BB弾発射用ピストンを内蔵するため、実銃よりやや大きめ。
グリップ自体は樹脂製ですが、木目を塗装で再現したウッドタイプで、木目の表面の質感がとてもリアルで素晴らしい。
マルイさんの疑似ウッドタイプ技術は、本当に凄いですね。
10才以上用エアガンで、この雰囲気を出せるのはブラボーです。
樹脂製のカートリッジは、.45コルト弾をリアルに再現していて、カートリッジ底面には刻印も入っています。
手に取ってみるまでは、真鍮製と見紛う出来です。
BB弾の装着は、弾頭にはめ込みます。はめ込んだBB弾を保持してくれるパッキンは、均一で軽い感じ。保持が強いとBB弾が発射されずに残ってしまう事もありますからね。
カートリッジは、底面を押すと弾頭部分が飛び出る構造になっています。
これは、射撃時にハンマーを起こすと、エアーを噴き出すノズルが後部からせり出てきて、密着しながらカートリッジ底面を押し、飛び出た弾頭部分はチャンバー部分と密着する事で、エアーのロスを無くして安定した飛びを実現すると言う物。
カートリッジの装てんは、まずハンマーを少し引いてハーフコックにします。
するとシリンダーが、時計回りに手で回せる様になるので、ローディングゲートを開いて1発ずつ装てんします。
ん~このシリンダーを回す時の音が、何とも言えない心地よさ。
カートリッジを取り出す時も、装てん時と同じ手順で行います。
実銃の場合は、シリンダーにカートリッジが焼き付いたりして、上手くカートリッジが排出出来ない時があります。
そんな時はエジェクターロッドを使って、カートリッジを強制的に押し出して排出するのですが、エアガンの場合は当然ながら焼き付きとか無いので、銃を手前に傾けるだけでスルスルとカートリッジは出てきますが、まあ雰囲気で使うのも有りです。
SAA.45シビリアンには、マルイ製らしくマニュアルセイフティが装備されています。
ハンマーを起こしている時に、フレーム左側にある、ネジを模したボタンを押す事で、トリガーがロックされてセイフティ状態になります。
解除は、反対側に飛び出たボタンを押し戻す事でセイフティ解除になり、撃つ事が出来ます。
ただ、見た目を損なわないのは良いですが、ボタンが小さく押し難いですね。
ホップアップの調節は、バレル後端にあるホップアップ調整ダイアルにホップ調節ツールを嚙み合わせながら回して行います。
ホップ調節ツールは、ダイアルに固定は出来ないので、やや回し難いですが、ダイアル自体は軽く回ります。
西部劇用10才以上用のエアガンとなれば、ガンベルトから素早く抜いて撃つ「早撃ち(ファスト・ドロウ)」がしたくなりますが、10才以上用とは言えコッキングエアガンで、ハンマーを起こすには空気を圧縮する負荷が掛かかり、素早くハンマーを起こして撃つのは、不向きかな?
それでもイコールコンディション(お互いマルイ製SAA.45)なら荒野の決闘も面白いかも。
フレーム内側は、金属製インナーフレームで補強されているので、コッキング時等も歪みは発生せず剛性感があります。
シリンダーも正確に作動し、コッキングエアガン特有のトリガープル時の粘りも僅かです。
同じマルイ製コルト・パイソンより初速は高く、新しいカートリッジ・システムと可変ホップアップで、弾の飛びも期待してしまいますが、確かに集弾性は格段に上がってますね。
何処のメーカーの、10才以上用ライブカート式リボルバー・コッキングエアガンの実射性能も、10mでの的当てなんて考えられませんでしたが、このマルイ製SAA.45だとA3コピー用紙サイズなら遊べる位に優秀です。
ただし定価で言えば、あと1,000円足せばマルイ製LIGHT PROシリーズの電動アサルトライフルが買えるんですよ。
これは悩ましい事ですなあ。
でも、西部劇にどっぷりハマって育ったオジサンにも、刺さりまくりなSAA.45なのでした。
距離 10m 半径2cm刻みの円(A3コピー用紙)
0.12gBB弾 6発
マルイ シビリアン | 32.7℃ 50% |
0.12gBB弾 平均初速 | 45.4m/s |
1発目 | 45.6m/s |
2発目 | 45.6m/s |
3発目 | 45.1m/s |
4発目 | 44.9m/s |
5発目 | 45.2m/s |
6発目 | 45.7m/s |
計測機器 XCORTECH-X3200 |
マルイ シビリアンの・口コミ